CROSS
TALK01
総合職座談会
~それぞれのキャリア~
あるべき社会を描くことに始まり、人々の理想を形にしていく「街づくり」という仕事。
三井不動産では、街づくりのさまざまなプロセスをジョブローテーションによって広く、深く経験し、
どんな業界でも通用する本質的なスキルを高めることができます。
異なる経験を持つ社員たちの対話によって、
三井不動産だから得られるキャリアを知ってください。
MEMBER PROFILE
ビルディング本部
ビルディング事業一部
総務部
法務グループ
ビジネスイノベーション推進部
事業グループ
#01どんなキャリアを歩んできましたか?
石田私は、2018年の秋から総務部法務グループ配属となり、法務相談、契約審査、紛争訴訟対応などに携わっています。2004年に新卒で入社した後は、オフィスビルの再開発事業を4年、経理部のストラクチャードファイナンスグループ(当時)で不動産証券化スキームを活用した資金調達業務を2年半、トレーニー制度を利用した北京での語学研修が半年間、その後、海外事業本部に7年半在籍していました。今振り返るとさまざまな部署を経験していますね(笑)。
中村石田さんは、産休・育休も取得されていますよね。
石田そうですね。海外事業本部時代に2度、産休・育休を取得しています。2度目の育休が終わったタイミングで、現在の総務部法務グループに異動になりました。中村さんは、私と同様に中国での語学研修を経験していて、かつ駐在もしていますよね。
中村私は2009年に入社し、4年半ほど住宅開発に携わった後、上海で1年間の語学研修を受け、そのまま現地に駐在。合わせて丸4年間、上海で過ごしました。帰国後は、商業施設本部でのテナント誘致、いわゆる「リーシング」を行う営業部に半年ほど在籍し、2018年から現在所属しているビジネスイノベーション推進部ビジネスイノベーション推進グループに配属。不動産業だけに限らないビジネスの可能性を探る部署で、そのようなプロジェクトを増やすための体制構築や、また自らシーズの発掘にも着手しています。平尾さんは三井不動産へは中途入社されていますが、前職では何をされていたのですか?
平尾2007年に新卒で外資系証券会社に入社し、M&Aや資金調達に携わった後、三井不動産へと転職しました。新卒当時、不動産証券化やREIT等が普及してきた時期で、不動産金融に関わるうちに、不動産そのものの開発に携わってみたいと強く思ったことと、仕事の関係者を通じて、三井不動産の気さくな社風を伝え聞いたことが転職のきっかけです。三井不動産でのキャリアは、ららぽーとや三井アウトレットパークなどの用地取得や開発を行う商業施設本部リージョナル事業部でスタートしました。所属した4年間で、立川、平塚、大阪和泉のららぽーと、大阪のエキスポシティの用地取得や、ららぽーと富士見の開発などを経験しました。
石田前職の経験を存分に活かしていますね。リージョナル事業部の後はどこに配属されたのですか?
平尾人事部に異動し、人事制度や労働組合の対応を4年間手がけました。ちょうど世の中で働き方改革や女性活躍などダイバーシティ推進の機運が高まり、人事制度が大きく変わるようなタイミングでしたね。2018年からはビルディング本部 ビルディング事業一部に配属され、大詰めを迎えていた日本橋室町三井タワーの開発に携わると同時に、オフィスワーカーの健康をサポートする健康経営支援サービス「&well」の立ち上げも担当しています。
#02キャリアの中で、特に印象的な経験はなんですか?
中村幅広い事業を手掛ける三井不動産では、一人ひとりが全く異なるキャリアを歩んでいますよね。そんなキャリアの中で、特に印象に残っている経験ってなんでしょう?
石田私は、育休・産休を2回取りましたが、1度目の復職時に悩み、苦労をした経験があります。保育園のお迎えのため、定刻までには仕事を終えなければなりませんし、子どもの発熱などで急に仕事を休まなければならない可能性もあります。なかば強制的に、それまでの働き方とはスタイルを変える必要が出てきました。時間的制約がある中できちんと成果を出すことができるのだろうかと、当時は非常に不安に思っていました。
平尾自分でコントロールできない制約がある中で成果を出すのはとても難しいですよね。具体的には、どのような工夫をしたのですか?
石田まずは、可能な限り自らが取り組んでいる仕事をオープンにして、自分が急にいなくなっても誰かが引き継げる状況を常に作っておくこと、仕事に優先順位を付けること、また、問題が起こりそうな時には早めに声を上げ、積極的に周囲を巻き込むことを徹底的に意識しました。結果として気付けたのは、自分が6割程度のパフォーマンスしか出せない時でも、働き方次第ではチームで120%の成果を出せるということです。仕事への考え方や自分の働き方を変えるきっかけとなったという意味で、非常に印象に残っている出来事ですね。当時の上司からも「以前の働き方と変わったね」と言われました。
中村私は上海での4年間です。トレーニーからそのまま駐在することができたのですが、当時の上海は市場としては未知数で、どんな商業施設や住宅を開発すれば受け入れられるのか、方程式が見つかっていなかったのです。私はトレーニー時代に学んだ中国語を武器に、現地スタッフとコミュニケーションを交わしながら、上海についての活きた知識を必死に蓄積していきました。
石田上海では、中国人の現地スタッフの部下として働いていましたよね。中村さんとは、海外事業本部時代に、東京-上海のTV会議で同席することもあったのですが、リアルタイムで中国語の通訳をしていて、東京から見ていてすごい語学力だなと思っていました。
中村当時唯一の武器だったので(笑)。でも、得た情報や知識を仕事に還元し、また積極的に社内へと発信することを繰り返すうちに、徐々に現地スタッフからの信頼も得ることができ、入社してから初めて自分らしい価値を発揮できたと感じることができました。前例の少ない市場だからこそ、自らフローをつくりあげるというクリエイティブな仕事ができたこともよかったのかなと思っています。
平尾私は人事部に配属されたことで、視野が大きく広がったと思います。商業施設の開発とは全く異なる業務なので、辞令が出た時には驚きましたし、正直不安もありました。しかし実際に働き出してみると、多くの発見がありました。まず、三井不動産という会社が実に多様な社員によって成り立っていることを改めて知ったこと。そして人事部が、社員一人ひとりの顔と名前、仕事をきちんと認識しているのです。これには本当に驚かされましたし、私自身も、社員がどこで、どんな業務をしているかを理解することで、会社全体の仕組みもより深く理解できるようになりました。商業施設本部にいたときには気づかなかった当社の事業の広さや、総合力というものを実感しました。人事部の後はビルの開発担当になりましたが、スタッフを経験したからこそ、会社の様々な部門の知識やそこで働く社員を知ることができ、より深いコミュニケーションができるようになりました。仕事が非常にやりやすくなったと感じています。
#03ジョブローテーションの魅力を教えてください。
石田平尾さんの人事部への異動のように、思いがけない経験ができることが三井不動産のジョブローテーションの特徴であり、魅力かもしれないですよね。私も法務グループへの異動は正直まったくの想定外でしたが(笑)、新規事業の立ち上げや訴訟・紛争対応など、会社にとって重要な局面では必ず必要とされる部署なので、今ではとてもやりがいを持って働けています。平尾さんの話を聞いて、人事が一人ひとりをよく見た上でジョブローテーションを行っているからこそ、こうしたやりがいを味わえるのだなと思いました。また、開発や営業、スタッフ部門など、さまざまな立場を経験することで、複数の視点からプロジェクトを見ることができ、バランスのよい判断が下せるようになると思います。
平尾いろいろな角度から仕事に関わることで、本当の意味でのプロフェッショナルに成長できると思います。特定の資格やスキルに紐づく仕事は、専門性は高いかもしれませんが、できることの範囲はどうしても狭くなる。三井不動産では、開発についての交渉、海外事業、経理などのスタッフとしての仕事など、街づくりのプロフェッショナルになるための幅広い経験をジョブローテーションによって積むことができます。
中村いくつもの部署を歴任することで、すべてに共通する本質的な部分をより鍛えられるような感覚ですよね。
平尾そうですね。私は今、不動産とは無関係に思える健康経営支援サービスの立ち上げにも関わっていますが、関係者の中心となってプロジェクトを牽引し、さまざまな専門家の知恵をひとつの成果に落とし込むという点においては、商業施設の開発と変わらないやりがいや難しさがあると感じています。
中村三井不動産の仕事の大きな特徴は、プロジェクトを自分たちで生み出すことができる点。ジョブローテーションによって会社全体を熟知しておくと、各部署のリソースを把握した上で、大きなスケールでプロジェクトを考えることができます。「会社という乗り物」を、どう乗りこなすかの方法論が身につくと言えるのではないでしょうか。もちろん、ジョブローテーションという制度を受け身に使うだけではなく、その経験をどう活かしたいのか、本人がしっかり目的意識を持つことも大切ですが。
平尾私たちには、プロジェクトマネージャーとして、社外の方々も含めて多くのメンバーを束ねていくことが求められます。不動産プロジェクトは期間が長いので、いわば各メンバーの大事なキャリアの一部を預かるわけですから責任は大きく、「この人と一緒にプロジェクトを成功させたい」と思ってもらえる存在であることが重要です。その意味では常に人一倍成長していく必要があるわけですが、ジョブローテーションはその貴重な機会でもありますね。人の常として、まったく新しい舞台にはなかなか踏み出すことができません。けれど、ジョブローテーションはその背中を押してくれます。部署が変わるたびに、まるで新人に戻ったようなスピードで成長を重ねることができると実感します。
石田私も入社当初から、先輩に「どの部門に行ってもプロジェクトマネージャーとしての動きをしなければならない」と教えられてきました。適切な意思決定をすることはもちろん、スケジュール管理や、ともに働くメンバーのモチベーションアップなど、プロジェクトを円滑に進行させるにはどう動くべきかを常に意識することで成長してきた実感があります。
中村ただ管理するだけのマネジメントではなく、案件に自分なりの付加価値を加えていくのも三井不動産らしさですよね。街づくりにおいても、漫然と用地に建物を建てて運用するのではなく、どうすればさらに面白くなるかをそれぞれのプロセスの担当者が考え抜いている。また、予算面などで不利が重なった案件でも、しっかりと価値を生み出していくのが腕の見せ所だと言えますね。
#04今後の目標を教えてください。
平尾みなさん多くの経験を経て今の仕事をしているわけですが、今後の目標はなんですか?
石田法務グループに異動してまだ1年ほどなので、まずはここで結果を出したいと思っています。私は、当社にとっては新たなチャレンジの連続だった海外事業に携わっていたこともあり、その当時の法務グループには大変お世話になったのですが、法務に対してどこかとっつきにくいイメージを持っている人も少なくないのではと思っています。そのせいで法務相談が遅れたりすると、あとから大きなトラブルに発展する可能性もあります。そういった状況を招かないためにも、法務グループを親しみやすく相談しやすい場所にしたいと思っています。部門と密にコミュニケーションをとることで、本質的に部門側が求めているものを引き出し、それらに対して法務としての自分がいかに適切な解決策を提案できるのか、が課題であり目標です。ささやかなものですが、事業部から法務グループに配属されたからこそ持てた視点ではないかと思います。平尾さんはどうですか?
平尾デベロッパー業界のフロントランナーとして、そのポジションにふさわしい、象徴的な仕事をしたいと考えています。新しいことを生み出すだけではなく、しっかりと世の中に根付かせ、人々の生活を変えるところまで手掛けたい。三井不動産ならそれができると感じています。私一人に限らず、こうした志を持っている人は多いですね。国内か海外か、新規事業か既存事業かを問わず、どこにいても挑戦できる環境があるからだと思います。
中村不動産というのは、非常に領域が広い分野です。朝、人が目覚める場所も、通勤で通る場所も、働いたりショッピングを楽しんだりする場所も、すべてに関係しています。今や三井不動産の目は不動産以外にも向いていますから、もはや「なんでもあり」と言える状態です。だからこそ、制約を感じることなく挑戦し、さまざまなプロダクトやサービスをつくれるはずです。私自身、人を驚かせ、同時に喜んでもらえるような何かを生み出し、自分自身がクリエイティブであることを証明したいと思っています。今まさにイノベーションを起こすための部署にいますので、必ず成果を出したいですね。
MESSAGE学生へのメッセージ
石田今回の座談会を含め、採用ホームページにはさまざまな情報が掲載されていますが、それだけで理解したつもりにならず、ぜひリアルでのコミュニケーションを大切にしてください。社員訪問やセミナーなどを通じて、いろんな社員に会ってほしいと思います。私たち3人のように、同じ会社に在籍する社員でも一人ひとり積んできた業務経験も考え方も違います。それらの出会いを重ねることで会社の良さを発見し、自分に本当に合った会社を見つけてください。
中村仕事は誰かに与えられるものではなく、自分で実現するものです。心から打ち込める仕事やテンションの上がる仕事は、自分自身にしかつくることはできません。そう考えた時、先ほども触れたような領域の幅広さや、資金を含めた豊富なリソースなど、挑戦を後押しする環境が三井不動産にはあります。それをリアルに確かめるためには、石田さんがおっしゃったように社員に会って、感じ取っていただくのが一番だと思います。
平尾大前提として、「街づくり」に惹かれるかどうかはとても大事。そこに興味を持っていれば、どんな仕事をしても、どんな部署にいても、すべてを楽しめるはずです。今の社会には少子高齢化やグローバル化などの問題があり、また自動運転を始めとする新技術も広がろうとしています。街づくりは、そうした新しい潮流のすべてと前向きに関わっていく仕事です。古い慣習や構造にこだわらず、常に変化していくからこそ、どこまでいってもやり尽くすということがありません。その奥深さと面白さを、「街づくり」に興味のある方にぜひ味わっていただきたいですね。